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摂食障害が発症しやすい時期は、思春期から青年期・・・難しいお年頃…(小学校高学年位から20代前半頃)。
小さい子どもでもなく、一人前の大人でもなく・・・「半人前」
思春期なんて、本人も周囲の人も混乱する時期なのかもしれません。
ましてや、摂食障害という病気になり、関わり方をどうしたらいいかなんて…
正直わかりませ~ん!!
そんな声が聞こえてきます・・・(;一_一)難しいですよね・・・
今回は、一般的な思春期から青年期を発達心理学の観点からみて、摂食障害になりやすい時期と照らし合わせて理解を深めていけたらと思います。
思春期は、第二次性徴期と呼ばれ、身体的・生理的な変化、男女の違いを意識して、同性・同年齢の仲間との遊びや情報交換を活発に始める時期なんですね。
思春期に始まる、「自分と他人との違い」の確認は、「自分を信頼できるか?」が基礎となって、交友関係から異性への関心も高まっていきます。
社会(学校)生活の中、仲間の裏切り、いじめ、価値観の違いなどで傷つき、そこで子どもは家庭に癒しを求めてきます。家族は、その傷ついた子の良き理解者であり、休息、癒しの場であることが大切なんですね。
発達心理学者エリクソンの「ライフサイクル論」により、発達段階の中で、各時期に発達課題を提唱しています。
その各時期の発達課題をクリアできるか? できないで未熟なままにとどまるか?
と、言う理論です。
乳児期・幼児前期・幼児後期・学童期・青年期・成人期・壮年期・老年期の8つの課題がありますが、今回は青年期のみで、みていきましょう。
青年期 自我同一性 対 自我同一性拡散
それは何ですか?って感じですよね・・・・
簡単に言うと・・・今までの自分を振り返り、
本当の自分という実感を持つか? 対 自分がわからなくなり不安定で混乱した状態になるか?
って、課題なんですね。まさに将来を生きていく為に自己を振り返る重要な時期。
アイデンティティって言葉を知っていますか?
和訳すると、先ほどの「自我同一性」の事です。
「自分とは何者か」「人生の目的は何か」「自分とはどのような人間になるべきか」などを自分自身に問いかけて、
「自分は自分自身であると自覚する」「社会の中で、他者からも自分自身が認められている感覚」
「社会のなかで自分自身が未来に向かって確実に学んでいる」そんな確信なんですね。
こんな難しく言われると・・・真面目過ぎますね・・簡単には、自分らしさですね♪
「私は私だし~私はやりたい事をやって、そこそこ皆に認められて頑張ってますけど~なにか?」
そんな感じでしょうか(^.^)
対抗する「自我同一性拡散」=(アイデンティティ拡散)の状態は、将来の希望をなくし、何事にも集中できなくなったり、自意識が過剰になったり、社会的な役割を果たせなかったりします。
モラトリアムって言葉、知っていますか?
またまた~なんじゃそりゃ?ってなりますよね(*´з`)
モラトリアム(支払い猶予期間)を意味します。支払い?金?
そう、確かに政治・経済・金融におけるモラトリアムの意味もあるんですが、
発達心理学理論提唱者のエリクソンによって、この青年期を特徴づける「モラトリアム」とは、
青年期にアイデンティティが上手く形成できなかったことであり、身体的に大人であっても、社会生活が送れるほど様々な能力が備わっているわけではなく、今後、一人の大人として果たすべき社会的な責任や義務を持って、生きていけるまでの猶予期間です。
モラトリアムは、自分自身の在り方を考える猶予期間なんですね。
そう聞くと、摂食障害って、モラトリアムの考え方に当てはまるのかもしれません。
これまで、思春期から青年期にかけて説明しましたが・・・
結論、この時期はやっぱり難しいお年頃・・・・ってことです。
お子さんが、思春期になり、自分とは何か?と、自分を考える時期になったこと!
家族の中では通用したのに、社会(学校)では、思うようにいかずストレスを貯めて発散方法がなかったりすること!
体の成長でホルモンバランスの乱れがおきている!
親への期待!
親離れと共依存の難しさ!
孤独感!
家族がバラバラになってしまう危機感!など。
深く考える時期になり、摂食障害という病気が発症しやすい時期であることがわかります。
摂食障害にかかるお子さんは、自分を抑えて周りに合わせるスタイルを長くとってきたので、
本当の自分に気づいていない事がよくあるのです。
本当の自分とは何か?を引き出すことは、カウンセリングや日々関わっている、ご家族の会話がとても大切になります。しっかりお子さんの言葉に耳を傾けて傾聴し、言葉を選んでゆっくりと語りかける必要があります。
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